2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧
1.顧客情報を利用しての独立 労働者が会社から独立して事業を営もうとした時、顧客情報を利用しないようにと要求されることがあります。強い言葉が使われることが多いこともあり、不安に感じて弁護士のもとに相談に来る方は少なくありません。 しかし、会…
1.セクハラの立証-供述の信用性評価に係る裁判例を検討する意義 一般論として言うと、セクシュアルハラスメント(セクハラ)は、第三者の目に触れない場所・態様で行われる傾向にあります。そのため、セクハラに関しては、主要な証拠が被害者の供述しかな…
1.一事不再理 憲法39条後段は、 「同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない」 と規定しています。 これは刑事裁判の基本原則を規定したもので、「一時不再理の原則」あるいは「二重処罰の禁止」と呼ばれているルールです。 使用者が労働者に…
1.セクハラを理由とする懲戒処分 一般論として言うと、セクシュアルハラスメント(セクハラ)は、第三者の目に触れない場所・態様で行われる傾向にあります。そのため、セクハラに関しては、主要な証拠が被害者の供述しかないことも少なくありません。 証…
1.賃金減額の同意と使用者による事前の情報提供・説明の内容 労働契約法3条1項は、 「労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場における合意に基づいて締結し、又は変更すべきものとする。」 と規定しています。 変更という言葉が明示されていることか…
1.固定残業代の有効要件 最一小判令2.3.30労働判例1220-5 国際自動車(第二次上告審)事件は、固定残業代の有効要件について、 「通常の労働時間の賃金に当たる部分と同条の定める割増賃金に当たる部分とを判別することができることが必要であ…
1.労働時間の立証の在り方 残業代を請求するにあたっては、 「日ごとに、始業時刻、終業時刻を特定し、休憩時間を控除することにより、(時間外労働等の時間が-括弧内筆者)何時間分となるかを特定して主張立証する必要」 があるとされています(佐々木宗…
1.会社都合とは? 雇用保険の受給との関係で、しばしば、自己都合退職・会社都合退職という言葉が使われます。 しかし、「会社都合退職」という言葉は、法文に規定されているわけではありません。雇用保険法は、 倒産、解雇、退職勧奨、ハラスメントなどに…
1.労働時間立証に対する使用者側の反証 労災認定を得るために労働時間を立証する場面にせよ、残業代(時間外勤務手当等)を立証するために労働時間を立証する場面にせよ、使用者側からは、しばしば そんなに長時間は働いていない、 という反論・反証が行わ…
1.労働時間立証の原則 労働者災害補償保険法に規定されている保険給付を受けるにあたり、労働時間は重要な意味を持っています。 精神障害との関係でいうと、 「発病直前の連続した3か月間に、1月当たりおおむね100時間以上の時間外労働を行い、その業…
1.専門意見部会意見の問題点 行政実務上、精神障害の労災認定は、 平成23年12月26日 基発1226第1号「心理的負荷による精神障害の認定基準について 最終改正:令和2年8月21日 基発0821第4号」 という文書に基づいて行われています(精…
1.休憩時間とされている時間の労働時間性の立証 1日の労働時間が8時間を超える場合、使用者には少なくとも1時間の休憩時間を付与する義務があります(労働基準法34条1項)。そのため、多くの企業では1日8時間労働のフルタイムの労働者に対し、1時…
1.上司・上長以外の従業員からの注意指導をどうみるか 労働者に対して不利益な措置をとるにあたっては、しばしば事前にどのような注意指導を行っていたのかが問題になります。 例えば、能力不足・成績不良・適格性欠如を理由とする解雇を行うにあたっては…
1.労働契約と業務委託契約 労働契約なのか業務委託契約なのかで、働く人の立場は大きく異なってきます。労働契約であれば、労働基準法や労働契約法をはじめ、各種労働関係法令の保護を受けることができます。他方、業務委託契約であれば、契約自由の原則の…
1.固定残業代 「時間外労働、休日および深夜労働に対する各割増賃金(残業代)として支払われる、あらかじめ定められた一定の金額」を固定残業代といいます(白石哲編著『労働関係訴訟の実務』〔商事法務、第2版、平30〕115頁参照)。残業代の支払い…
1.広範な配転命令権 配転命令権が権利濫用となる要件について、最高裁判例(最二小判昭61.7.14労働判例477-6 東亜ペイント事件)は、 「使用者は業務上の必要に応じ、その裁量により労働者の勤務場所を決定することができるものというべきであ…
1.広範すぎる過失相殺 民法722条2項は、 「被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。」 と規定しています。 被害者に過失がある場合、この規定を根拠に賠償額の一部がカットされます。これを「過失…
1.弁護士ならトラブルになっても平気? 弁護士であればトラブルに遭っても自力で解決できるから平気だろう-このように考えている方は少なくないように思います。 確かに、平気な弁護士もいることは否定しません。しかし、多くの弁護士にとって、自分の身…
1.組織内弁護士 官公署又は公私の団体において職員若しくは使用人となり、又は取締役、理事その他の役員となっている弁護士のことを組織内弁護士といいます(弁護士職務基本規程50条参照)。この組織内弁護士はインハウス(In-house lawyer)といわれる…
1.脳血管疾患等の労災認定基準-精神障害の労災認定基準との違い 厚生労働省は、精神障害の労災の認定要件について、 対象疾病を発病していること 対象疾病の発病前おおむね6か月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること 業務以外の心理的負荷…
1.雇止め法理の適用における問題行動の位置付け 労働契約法19条2号は、 「当該労働者において当該有期労働契約の契約期間の満了時に当該有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があるものであると認められる」 場合(いわゆる…
1.合意原則の修正-自由な意思の法理 労働契約法3条1項は、 「労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場における合意に基づいて締結し、又は変更すべきものとする。」 と規定しています。 変更という言葉が明示されていることからも分かるとおり、労働…
1.雇用継続の可否の判断と改善可能性(反省) 問題行動を理由とする普通解雇や懲戒解雇の可否を判断するにあたり、しばしば「改善可能性」という概念が登場します。「事前の注意・指導による改善の可能性が残されている以上、解雇をするのは行き過ぎではな…
1.公務員の定年後再任用 民間企業は、高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するため、 ① 65歳までの定年の引き上げ、 ② 継続雇用制度の導入、 ③ 定年制の廃止、 のいずれかの措置を講じることになっています(高年齢者等の雇用の安定等に関する法律…
1.発症の機序や原因が良く分からない疾病で労災は使えるのか? 負傷、疾病、障害、死亡等が「業務上の」(労働者災害補償保険法7条1項1号)ものであるといえるためには、負傷等と業務との間に相当因果関係があることを要すると理解されています(最二小…
1.解雇回避努力とアップ オア アウト(up or out)文化 整理解雇の可否を判断するにあたっては、解雇回避努力(解雇以外の人員削減手段を用いて解雇をできる限り回避すること)が求められます。 職種限定や勤務地限定のない労働者については、解雇回避のた…
1.整理解雇法理 使用者が経営上の必要性から人員削減を行うためにする解雇を「整理解雇」といいます。使用者側の事情に起因していること等の理由により、整理解雇については、一般の解雇と比べてより具体的で厳しい制約を課す法理が裁判例上形成されていま…
1.消費者契約における損害賠償額の制限 消費者契約では、同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超える損害賠償額を予定しても、そのような条項の効力は否定されます(消費者契約法9条1号)。 この条項の適用ができれば、…
1.フリーランス(個人事業主)と消費者保護法 フリーランス(個人事業主)が企業から仕事を受注するにあたっては、交渉力の格差から不公平な取引条件を押し付けられがちです。こうした不公平な状況を是正するため、消費者契約法などの各種消費者保護法を適…