2026-01-01から1ヶ月間の記事一覧
1.雇止めの二段階審査 労働契約法上、 「当該労働者において当該有期労働契約の契約期間の満了時に当該有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があるものであると認められる」(契約更新に向けた合理的期待が認められる)場合、 …
1.労災の認定基準 労働者災害補償保険法は、 「労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡」 に対して保険給付を行うことを定めています(労働者災害補償保険法7条1号)。 この「業務上」の意義に関しては、最二小判昭51.11.12最高裁判所裁判集…
1.自殺の予見可能性 不法行為であれ債務不履行であれ、損害賠償を請求するためには、故意や過失、因果関係といった要素が必要になります。 ここでいう「過失」とは結果予見義務を前提としたうえでの結果回避義務違反をいいます。また、相当因果関係とは、…
1.昔からある典型的なフレーズ 部下に厳しくあたる時の言葉には、幾つかの決まり文句があります。「この仕事向いてないな。」「センスないな。」「成長してないな。」といった言葉などが該当します。こうした言葉は、業種・業界を問わず、「指導」という名…
1.退職金の額が分からない場合 労働者が会社を辞める時、退職金を払う/払わないで紛争になることがあります。 使用者側で任意に退職金の支払に応じない場合、労働者側としては訴訟提起等の法的措置をとるしかありません。しかし、労働者側で法的措置をと…
1.黙示の指揮命令 労働基準法上の労働時間とは、 「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間」 を言います(最一小判平12.3.9労働判例778-11 三菱重工業長崎造船所(一次訴訟・会社側上告)事件)。 「指揮命令下に置かれている」と言え…
1.退職金不支給条項がない場合の退職金不支給 懲戒解雇など一定の事由がある場合に、就業規則等で退職金を不支給・減額支給とする条項が置かれることがあります。これを退職金不支給・減額条項といいます。 こうした退職金不支給・減額条項がない場合に、…
1.労働契約締結後の就学期間 労働契約の締結後、使用者から就学を命じられることがあります。例えば、病院が採用した職員に対し、看護学校への通学を指示するといったようにです。 この勤務期間中の就学には、二面性があります。 一つは業務命令としての面…
1.解雇理由証明書 労働基準法22条1項は、 「労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあつては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者…
1.違法無効な解雇後の賃金請求と就労意思(労務提供の意思) 解雇されても、それが裁判所で違法無効であると判断された場合、労働者は解雇時に遡って賃金の請求をすることができます。いわゆるバックペイの請求です。 バックペイの請求ができるのは、民法…
1.職務専念義務 労働者には職務専念義務があります(水町勇一郎『詳解 労働法』〔東京大学出版会、第3版、令5〕254頁等参照)。そのため、勤務時間中に私語に耽って仕事を疎かにすることは許されません。 しかし、人はロボットではありませんし、業務…
1.配転と出向 配転とは「同一企業内における労働者の職種、職務内容、勤務場所のいずれかを長期間にわたって変更する企業内人事異動の一つである」とされています これに対し、出向とは「労働者が雇用先の企業(出向元)における従業員たる地位を保持した…
1.自由な意思の法理の射程 最二小判平28.2.19労働判例1136-6山梨県民信用組合事件は、 「使用者が提示した労働条件の変更が賃金や退職金に関するものである場合には、当該変更を受け入れる旨の労働者の行為があるとしても、労働者が使用者に…
1.退職扱いの法的性質 解雇が行われるに先立っては、退職勧奨が行われるのが通例です。 使用者からの勧奨に応じて会社を辞める場合、労働契約は合意解約されたものと理解されます。しかし、労働者が退職に合意していないにもかかわらず、使用者によって一…
1.退職後の競業避止義務を定める合意 会社と従業員との間で交わされる退職後の競業避止義務を定める合意の効力は、一般に、次のとおり理解されています。 「就業規則によって退職後の競業行為を禁止したとしても、退職後には労働者に職業選択の自由(憲2…
1.退職後の競業避止義務を定める合意 会社と従業員との間で交わされる退職後の競業避止義務を定める合意の効力は、一般に、次のとおり理解されています。 「就業規則によって退職後の競業行為を禁止したとしても、退職後には労働者に職業選択の自由(憲2…
1.労働者災害補償保険法上の労働時間 労働時間の数は、労災認定が認められるのか否かと密接に関係しています。 例えば、 令和5年9月1日 基発0901第2号「心理的負荷による精神障害の認定基準について」は、 「極度の長時間労働、例えば数週間にわた…
1.公務災害 労働者災害補償保険制度の公務員版に、国家公務員災害補償制度、地方公務員災害補償制度があります。国家公務員災害補償制度は国家公務員災害補償法に、地方公務員災害補償制度は地方公務員災害補償法に根拠があります。 労働者災害補償保険法…
1.労働者性の判断基準 労働法の適用を受けないようにするため、業務委託や請負といった法形式が使われることがあります。 しかし、こうした法形式を使いさえすれば適用を免れることができるとなると、労働法で定められているルールは意味がなくなってしま…
1.解雇回避措置としての休職命令 私傷病休職制度がある場合に、休職制度を利用することなく行われた解雇の効力をどのように理解すべきかという論点があります。 佐々木宗啓ほか『類型別 労働関係訴訟の実務Ⅱ』〔青林書院、改訂版、令3〕470-471頁…
1.古い事件でも掘り起こせる場合/掘り起こせない場合 過去にも言及したことがありますが、古い事件を掘り起こすのは基本的には困難です。例えば、かなり問題のある解雇であったとしても、解雇から何年も経過してしまうと、訴訟提起しても思わしい結果には…
1.解雇紛争と労働者の帰責性 大雑把に言うと、解雇は、 ① 整理解雇など労働者に全く問題のない場合、 ② 大なり小なり何等かの問題があること自体は否定できない場合、 に分けられます。 労働者に問題がないからといって、直ちに解雇が無効となるわけではあ…
1.雇止めの二段階審査 労働契約法上、 「当該労働者において当該有期労働契約の契約期間の満了時に当該有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があるものであると認められる」(契約更新に向けた合理的期待が認められる)場合、 …
1.熱中症 熱中症とは「高温多湿な環境下で、発汗による体温調節等がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態」をさします。屋外だけでなく室内で何もしていないときでも発症し、場合によっては死亡することもあります。 熱中症予防のための情報・資料…
1.条件付採用 地方公務員法22条1文は、 「職員の採用は、全て条件付のものとし、当該職員がその職において六月を勤務し、その間その職務を良好な成績で遂行したときに正式採用になるものとする。」 と規定しています。 国家公務員法にも 「職員の採用及…
1.事業場外みなし労働時間制 労働基準法38条の2第1項は、 「労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす。ただし、当該業務を遂行するためには通常…
1.退職金不支給・減額条項の限定解釈 懲戒解雇など一定の事由がある場合に、就業規則等で退職金を不支給・減額支給とする条項が置かれることがあります。これを退職金不支給・減額条項といいます。 この退職金不支給・減額条項に基づいて、退職金を不支給…
1.飲酒運転と懲戒 悲惨な事故が起きる度に厳罰化が求められ、飲酒運転をした公務員に対しては、懲戒免職などの厳しい処分が科されるようになっています。こうした懲戒処分の量定傾向は、民間にも影響を与えているように思います。近時公刊された判例集にも…
1.外国人労働者の増加 外国人労働者の数は年々増加の一途を辿っています。 令和7年1月31日の厚生労働省の報道発表資料によると、外国人労働者の総数は、 2008年(平成20年)には約48万6000人であったところ、 2024年(令和6年)には…
1.管理監督者性 管理監督者には、労働基準法上の労働時間規制が適用されません(労働基準法41条2号)。俗に、管理職に残業代が支払われないいといわれるのは、このためです。 残業代が支払われるのか/支払われないのかの分水嶺になることから、管理監…